太陽光発電の売電価格低下に対抗して用いられている仕組みに太陽光過積載があります。過積載とは、簡単には、パワーコンディショナーの容量よりも太陽光パネルの容量を大きくして設置をすることを指し、例えば、総出力が1、000kwのバワーコンディショナーに対して1、300kwの太陽光パネルを設けることを言います。大きなメリットとして日照量が少ない時間帯でも多くの発電量を見込める点があり、発電量が増加することで低下した売電価格を補うことが可能になります。太陽光過積載は高利回りを確保できることから、現在、投資家を含め多くの人に利用されています。
デメリットはパワーコンディショナーの定格出力以上の電力は売買できないことがあり、多くの発電ができたとしても余分となった電力は捨てることになります。また、パネル増設には敷地などスペースが必要になり、パネル費用も含めて初期投資がかかることがあります。確実に利益を確保するには費用対効果のシュミレーションを十分に行う必要があり、ここでのコストを抑えることが重要なポイントになります。太陽光過積載の今度に関しては、現在、経済産業省・資源エネルギー庁より関係省令の改正が検討されています。
理由として、新設太陽光設備の過積載ではなく、既設太陽光設備の事後的な増設による過積載が問題視されたことがあります。太陽光発電では、太陽光パネルの合計出力とパワーコンディショナーの定格出力のいずれか低い方が登録されます。つまり、パネル増設においてパワーコンディショナーの変更をしなければ旧価格で売電ができることになります。売電価格は2016年度においては24円まで下落をしていますが、この仕組みを利用することで前価格である40円や36円で売電できることになり、経済産業省では新たに太陽光発電を行う場合に比べ、倫理的に問題があるとしています。