太陽光発電による売電価格が下落して、大型のソーラーシステムなどを設置しているソーラー発電事業者は秘策を講じている人も多く見受けられます。それが太陽光過積載です。なかでもパネルのみを増設する過積載が増えているのです。既存の太陽光発電システムに、パネルのみを増設するということはどのようなメリットが起こるのでしょうか。
太陽光発電における発電出力とは、太陽光パネルとパワーコンディショナーのどちらか低い方を登録します。このどちらかを変更する場合には、届け出をしなければならないのですが、近年売電価格は下落しており、もし高い売電の時に契約をしている業者にとって、変更届け出を出すということは、現在の売電価格に変更されてしまうというリスクが起こるわけです。そこで40円や36円といった高価格での売電契約を結んでいる事業者は、買取価格を維持しつつパネルだけを増設する太陽光過積載という手段をとっているのです。太陽光発電というのは、最大出力量を一日中保っているわけではありません。
朝や夕方といった時間帯は、発電量も少なくあり、ピーク時というのはあまり長い時間ではありません。つまりパワーコンディショナーが最大出力になっている時間帯は少ないのです。そこでパネルのみを増設することで、最大出力になる時間帯を増やすという計算なのです。太陽光発電の普及に伴い、パネル価格はどんどん安価になっています。
新しく増設しても売電量が増えれば、十分元が取れるというわけです。ただ、この太陽光過積載については、政府も問題視している部分があり、近く規制に乗り出す可能性もあり、注意が必要です。