最近、太陽光発電で聞かれる言葉として太陽光過積載があります。太陽光過積載とは太陽光発電において、中枢機能を司るパワーコンディショナーの容量を超えて多くの容量の太陽光パネルを設置することを指します。簡単には、容量49.5kWのパワーコンディショナーに対し、75kWのパネルを設置するなどのケースを言います。太陽光過積載の仕組みは、まず、太陽光発電ではパワーコンディショナーの容量を超えて発電をした場合では電力は捨てることになります。
しかし、実際には、パネルの容量いっぱいまで発電できる条件になることは多くはありません。つまり、仮にピーク時に越えてしまった電力をカットしたとしてもその割合が少ないために、むしろ、それ以外での発電量のアップが見込めることができ、結果として全体的な発電量を多くすることが可能になります。太陽光過積載では、過積載の状況を作ることで、例えば、日照量が少ない朝や夕方の時間帯でも発電量を確保することができ、太陽光発電の弱点の1つでもある時間帯による電力供給のバラつきに対処することができます。また、安定した発電量の確保は、そのまま売電による収益につなげることができるようになります。
太陽光過積載の難点としてはコスト、パワーコンディショナーの故障への対応があります。まずコストに関してはパネルを増設することによる費用の増加があり、その分、投資回収に時間がかかることになります。故障に関しては過積載による保証を設けていないメーカーもあり、行う場合にはパワーコンディショナーの過積載率とともに事前の確認が重要になります。